ファイルメーカーはテキスト・フィールドはありますが、数ページに渡る文章の印刷には適していません。しかも公文章ともなると、ワードと違って英数字フォントもズレるし、ピッチがズレたり余白を合わせるのが非常に大変です。（数ページに渡る印刷はリスト印刷なので向かないのです）
ただ、テキストデータとしては、最大10億文字が可能ですので、アクセスとは比較になりません。そういった意味では、数ページに渡る長文でもワードにデータを流せば、成立するのです。
通常であれば、一旦エクセルにエクスポートしたり、XMLで保存したり、ワードの差し込みを使ってカチカチ動かしたりODBCを経由させたりと、やる気も失せてしまうのですが、
あるものを使えば、ファイルメーカー側のボタン操作で、指定のパスを呼んでワードファイルを呼び出し、ワード側のマクロを使わず、指定の各データを自動で更新させることができます。
その繋ぎ役に「なでしこプラグイン」を使います。
ちょっとやってみましょう。
まず、ワードで、なんちゃって公文章を作ります。
次に前回作ったファイルメーカーの住所録データベースに、それっぽいフィールドを追加してみます（弁護士の先生方は内容を気にしないでください）
こんな感じ。（まぁ、テストですから・・・・）
このファイルメーカー側の各フィールドのデータをワードに流したいわけです。
そこでワード側には、マクロではなく、カーソールで範囲指定をしてブックマークに各項目名を登録しておきます。
ワード側のブックマークをセットしたら、ワード側は保存して閉じておいてください。
（実際には指定のフォルダに入れておきますが、今回はデスクトップにそのまま保存）
次は、ファイルメーカー側でスクリプトを組みます。
デフォルトのスクリプト関数では無理なので、先程紹介した「なでしこプラグイン」をインストールしておきます。
（３０日間無料）必要なら買ってください。安いです。
ファイルメーカーの変数設定を選びます。
変数は実際には動かさないので [$なんちゃって] でも結構です。ここでは[$ええ] としています。ようは、なでしこの計算式を入れたいだけなのです。
なでしこ関数は日本語プログラムなので覚えると非常に便利です。
（というか、ゲームとかも作れます）
ありえるんです。こういうの・・・。
他の項目も、なでしこプログラムで書きます。
（ファイルメーカープラグインの場合は¶（改行）が必要ですが・・。
/* なでしこプログラム-------- */
NAKO_eval("ワード起動。¶
「{デスクトップ}なんちゃって.doc」をワード開く。¶
「事件番号」に 「住所録::事件番号」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「住所」に 「住所録::住所」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「名前」に 「住所録::名前」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「主文」に 「住所録::主文」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「理由1」に 「住所録::理由１」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「理由2」に 「住所録::理由２」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
「理由3」に 「住所録::理由３」のFMデータ取得をワードブックマーク挿入¶
")
/* んな感じ・・。*/
できたら、ファイルメーカー側にボタンを設定して、押せばワードを呼び出し、自動で各項目のデータを更新してくれるようにします。
やってみましょう。
ほら。
できた。（笑）
ちょーーー簡単！
うけるんですけど・・・
ファイルメーカーのボタン一発で指定していたワードが立ちあがり、データを更新してくれます。
ワード側でマクロは組んでいませんし、ODBCを経由させているわけでもありません。
（ODBCはサーバーを含めた場合とかいいかもです）
書いたのは日本語のプログラム言語です。
実際には、もっとパスを細かく指定して、呼び出して、データを書き込み、印刷。
別の指定のフォルダに保存して終了とか、そういうプログラムを組めば、ちゃんとしたソフトウェアっぽくなりますよね。
たぶん、自分で作れるかどうか、
作る気になるかどうかのジャッジは、簡単、便利で将来性があって希望が沸くかどうかだと思います。FileMakerを買うとなると１ライセンス４万はしますが、極端な話POSレジだって自分で作れちゃうし、iPadで依頼人と打ち合わせしながら操作したり、エビデンスを撮影してデータベース化することだって可能なわけです。
僕にはなんの得もありませんが、面白い事と出来そうな事はやる価値ありと思っています。
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